とある夏休み。
お勉強が苦手で通級を利用している
小3の姪っ子を預かることになりました。
彼女が1学期に苦戦した
「余りのある割り算」を克服するため、
中2の我が子が教える様子を見守りました。
途中で私も出しゃばりました(笑)
この記事では、その過程と成果を紹介します。
皆さんの夏休みが有意義な時間となるよう、
この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。
カラーテストの仕組みを知る
※この写真は、同じく算数が苦手な子の励みになればと提供してくれました。他への転載はご遠慮願います。
ワタクシ、恥ずかしながら、
この日初めて知りました。小学校のカラーテストは、
おもてが100点満点で、うらが50点満点ですよね。
おもて側には基本的な問題が集められていて、
裏面には文章題など、
少し発展的な問題が集められているのです。
このことを中2と小6の我が子が
算数が苦手な小3の姪っ子に
どうやって教えるかを相談中に
「テストの裏面ができないのは仕方がない」
「うらは、おもてが100点近くとれてから!」
「だから今日はおもてだけをやろう!」
などと話している会話から今回初めて知りました。
「お母さん、そんなことも知らなかったの?」
と驚かれてしまいました( *´艸`)
今まで我が子のテストの点数しか
見てこなかったことに気づき反省しました。
まずは、カラーテストのおもてを攻略!
まず、カラーテストで全く手が付けられなかった
「余りのある割り算」を10題ピックアップ。
この日の目標は、この10問を正解することです。
カラーテストのおもて側にある計算問題を
全て解けるだけでも、50点は取ることができます。
余りのある割り算に挑戦!
さてさて中2と小6の子が見守りながら
小3姪っ子の割り算レッスンが始まりました。
1問だけを大きく書く!
まず初めに、あまりのある割り算の問題を
1問だけ大きく紙に書きました。
これは、問題を1題だけ見せることで
子どもが集中しやすくする効果と、
大きく書くことで問題が難しく見えない効果
を期待したようです( *´艸`)
次に、我が子たちが低学年の頃に学校で使った
さんすうボックスに入っている数え棒を使って
わられる数の9本を用意しました。
小3の子には手に取って触ってもらい
本当に9本あるか数えてもらいました。
この問題9÷2ならば、
「この9本のじゃがりこを2人が
喧嘩にならないよう、同じ数に分けてね」と伝え、
1本ずつ配っていってもらいました。
(そう。この時はまだ1本ずつ配っていたのです)
「じゃがりこに見えなーい!」と突っ込まれながら(笑)
すると、小3の姪っ子は困ってしまいました。
そう。どうしても1本だけ余ってしまうんですね。
これが「あまり」ですね。
「わられる数の9を、わる数の2で割ったら
4本ずつ配ったね。だから
答え(商)は4で、あまりが1本だね」と説明しました。
しかし、これだけでは完全には納得していない様子
問題を繰り返し一緒に経験することにしました。
問題に慣れることで、理解が深まることを期待して。
スモールステップで確かめながら
次に、23÷5を教えるために、
また数え棒を使いました。
小3の子にいいました。
「わられる数23本の棒をわる数5人分に均等に分けて」
もう、じゃがりことは言いません(笑)
すると小3の子は
「4本ずつは配れるけど、5本はダメだね。
4本ずつ配って3本余っちゃう」と言いました。
棒を自分で配って目で確かめることで
いろいろと気づきが出てきたようです。
「そうだね。じゃあ、この答え言えるかな?」
「うん。4あまり3だね!!」
このように、数え棒を使うことで2問目から
自力で答えにたどり着くことができました。
その様子を見て、今度は
わられる数とわる数の関係を説明したいと思いました。
このときは掛け算九九の5の段を使いました。
「5で割ったときに4本ずつ配ることができたね。
そしたら5×4は20。(九九表を指さしながら)
そして3本余ったから、20に3を足したらほら、
割られる数の23とぴったり同じになったね」
と声をかけ、子ども理解のペースに合わせて
指さしで確認しながら確かめてもらいました。
手順がわかってきたら、こちらは待つ
問題を重ねるごとに、子どもは手順に慣れてきました。
17÷3を始める際に、
「わられる数は17、わる数は3だね」と言って、
わる数3を蛍光ペンで囲むようにしました。
あえて、わられる数、わる数と言うようにしています。
そしたら子どもは
「今度は3の段を探せばいいんだよね?」
「その通り!3の段で割られる数17に近い数を探して」
と声をかけると、
子どもは、3×5を見つけてくれました。
「3×6だと17より大きくなるからダメだね」
ということも理解してくれていました。
答え(商)は5だね、と説明しました。
すると子どもは
「割る数の3と答え(商)の5をかけると15、
割られる数の17に2足りないから、あまりは2だね」
言葉に出して説明してくれるようになりました。
慣れてきても、確かめ続ける。急がない!
今度は「26÷6」の問題です。
だんだん手順に慣れてきたようで
子どもは、問題を見るとすぐに割る数の6を
自分で蛍光ペンで囲うようになりました。
それから、掛け算九九表の6の段を探し始めました。
「忘れた。覚えてない」と言うので九九表は使い続けます。
「割られる数に近いのはどれだろう?」と考え
「6×4=24」と書いてあるのを見つけ
覚えておくために
「24を小さく書いておこう」と工夫していました。
「割られる数は26だから、24には2足りないね。
だから余りは2だ!答えは4余り2だね」
と理解してくれました。凄い進歩です。
この頃から、数え棒を使うよりも先に
式だけを見て自力で答えを出せるようになりましたが、
答えが正しいかどうかを確かめるために
数え棒で確認することを続けました。
すごいなと思ったのは、
答えが4だった場合、数え棒を4本ずつ
配ればいいことに気づいてくれたことです。
最初の頃は、
数え棒を1本ずつを均等になるまで配っていたため
とても時間がかかっていましたが、
この仕組みに自分で気づいてからは、
4本ずつを6つに分け、手に残ったのが2本
だから、この答えは合っている!!
と自分で確かめられるようになりました。
自分でできる積み重ねで表情に自信が!
計算がわかり始めると、
子どもの成長は本当にすごいですね。
スピードがアップしただけでなく、
「もう口出ししなくていいよ、自分でやれるよ」
と、ポジティブな言葉がどんどん出てきます。
最初の頃は受け身で
こちらがペンを持って教えていたのも、
だんだんとペンを持って自分で書く
積極性が見られるようになりました。
今度は「61÷8」慣れてくると
大きい数がでてくる計算でもひるむことなく
手を動かせるようになりました。
最初は一日で習得するのは難しいかもしれない
と思っていましたが、実際にやってみると
どんどんコツを掴んでいく様子が見られました。
あまりのある割り算10本ノック達成!
姪っ子は初めて問題に取り組む時、
少し不安そうでした。
私や中2の子どもも10問は無理かもね?
2問は隠しといてやれそうなら出そう。
と決めていました。
しかし、問題を一つ一つ解いていくうちに、
「あ、わかってきたかも!」や
「私、一人でもできちゃうかも」という発言が増え、
表情もどんどん明るくなっていき、なんと!
用意していた10問すべてをやり切ってくれました。
初めから10問見せていたら
まだこんなにあるの?となったかもしれませんが
1問ずつ問題を見せることで
まだやれる!まだやれそう!で
気がついたら、全部クリアしていました。
理解が深まると、彼女の自信も高まりました。
夏休みは苦手なところまで戻るチャンス!
みるみる自信がついていく
姪っ子の表情や言葉の変化を見ると、
こちらも感動しました。
姪っ子は勉強があまり得意ではないと
これまでも相談を受けていましたし
両親共に教えるのが得意ではなく、
教えると感情的になってしまって
あまりよくない状況だったそうで・・・
姪っ子自身も勉強は好きじゃないけど
クラスのみんなより悪いテストの点数を見ると
ショボンとしていたんだとか。
そんな風に苦手だと思っていた算数でも、
理解できると楽しく感じることができるのです。
学校の授業が分かると、もっと楽しくなることでしょう。
忘れるから。勉強習慣が重要
一番なんとかして欲しい!!と言われていた
あまりのある割り算の突貫工事をしただけです。
まだまだ苦手なことはあるようですし
一緒にやって出来たからと言って
これ以降、何もしなければすっかり忘れます。
これは算数が苦手な姪っ子だからではなく
誰だって忘れますよね。
だから1日に10問もやらなくたっていい
たった3問でもいいから本人が頑張れる範囲で
勉強習慣がつくといいなあと思います。
追記。嬉しい報告がありました!
※この写真は、同じく算数が苦手な子の励みになればと提供してくれました。他への転載はご遠慮願います。
この日、姪っ子は自宅に帰るなり母親に
「今日やったのと問題と同じ問題つくって~!」
と言ったそうで、ちょうどこのカラーテストで
全く手がつかなかった問題をこの日はやったので
カラーテストをそのまま渡したところ
このピンクのペンで書かれた姪っ子の字♡
帰宅してもしっかり覚えててくれた。
しかも今度は1人で10問すべてやり切った。
とんでもない進歩です!
これまでも預かる際に声掛けするも
「勉強嫌い」「勉強やらない」「勉強いやだ」
と言っていた姪っ子が
この日覚えてきたことを
嬉々として、母親に披露したそうです。
この報告には、目頭が熱くなりました。
これだけ出来ればこの単元のテストのおもては
30点→100点が取れるかもしれません。
※現状は九九表を見ているので、まずは九九を覚えられてからですが。
ただ、あくまでおもて(基本)はです。
うら(標準)は、文章題など国語的要素もあり
理解してもらうには、まず
1日1読解のようにスモールステップで
国語力も同時に培っていく必要がありそうです。
⇩小6の我が子も気に入っていた5分ドリルならやるかな?⇩
課題は山積みですが、姪っ子が
学校の授業を聞いてなんとなくわかる!
授業が苦痛じゃない!
そんなところまで持っていけたらな~と思いますが
我が子ではないので思うだけしかできませんが。
ただ、本人が勉強サポートに乗り気なら
あとは、応援するだけです( *´艸`)
教えなくていい。葉一先生のYouTubeを!
勉強を教えるのが苦手な親だからこそ
他人に頼りましょう。先生はYouTubeでOK!
怒ってしまうなら教えなくていい。
葉一先生のYouTube動画だったら
教科書の単元ごとに網羅してくれてるから
教えずにこれを見せましょう( *´艸`)平和♡
勉強を教えられない親が言いがちなのは
学校の先生に聞いてきな
って言うセリフかもしれません。
私も子どもに何度言ったかわかりません。
でも、これを言われて
本当に聞きに行ける子どもは一握りだと思います。
学校の先生だって受け持つ生徒一人ひとりの
つまづき箇所の把握をされていないと思います。
わからないところまで戻って
葉一先生に教えてもらいましょう( *´艸`)
今はYouTubeで、無料で、自宅で
自分のペースで、学べる時代です。
本当にありがたいですよね♡
葉一先生の動画は
1本が7分とか、長くても10分ちょっと。
教えるのが苦手だったら無理して教えない!
隣で一緒に見るだけでもいいと思います。
1回でわからなくて当たり前!!
同じ動画を何度繰り返し見ても
YouTube先生には嫌な顔されませんからね(笑)
学校の教科書とか宿題とか計算ドリルで
わからないところがあったら
その単元と同じ葉一先生の授業を見ましょう。
動画をセッティングすることだって立派な
学習サポートだと私は思います( *´艸`)
あと一週間くらい預かることができれば、
彼女の苦手意識を完全に克服し、
むしろ得意科目にすることができるのではないかと
我が子は言っていましたが、
ま、そんな簡単な話ではないですね( *´艸`)
夏休みの宿題を出しました
今回、姪っ子が勉強する様子を見て、
気になったことが二点ありました。
一つ目は、掛け算の九九を覚えていないことです。
余りのある割り算では、商とわる数の掛け算の
答えに近い数字を思いつく必要があるため、
現状は、九九表を見ながら作業する必要があります。
これは自宅では可能なので、
いくらでも練習させてあげればいいのですが、
学校ではそういうわけにはいかないため、
困りました。
九九を覚えるのは暗記が苦手な子には
とても難しいと思います。
⇩暗記が苦手な中2の子はこの歌で覚えました⇩
低年齢だからすんなり覚えましたが
今なら難しかったかもしれません。
もし可能なら覚えてしまう方が、
割り算の勉強が本格化した時に楽になるよ、
ということを親に伝えました。
もう一つ気になったのは、
商を出して余りを考えるときに、
商と割る数の掛け算の積と
割られる数との差が正しく計算できないことです。
繰り上がりの計算があると正しく出せないため、
低学年で習う繰り上がり・繰り下がりの計算に
つまづきを感じました。
このままでは、問題が難しくなるにつれて
計算ミスが増えることが予想できたため、
基礎に戻って繰り上がり・繰り下がりの計算を
再確認する方が良いかなと思いました。
幸い、夏休みは普段よりは時間があるので、
やろうと思えばやれるかな?
算数は戻るが勝ち!!
算数・数学は積み上げの科目なので
戻るが勝ちだと思います!!
今、中2の子どもも
数ⅠAの図形の証明で全く歯が立たず
「どこまで戻る?中2?」
「中2はいける!中3のチャート買ってくれる?」
と言うので戻る地点を決めました。
この話も後日書きますね( *´艸`)
大学受験をする子が小2まで戻るのは大変だけど
小3の子が小2なら、スキップしながら戻りましょ♡
今回の体験を通じて、
子どもが新しいスキルを習得する喜びを感じ、
自信を持つ姿を見ることができました。
夏休みの貴重な時間を使って、
苦手科目を克服することの重要性を再確認。
この経験が子どもたちにとって
大きな成長の一歩となることを願っています。
皆さまの夏休みが有意義で素晴らしい時間になりますように。
お読みいただきありがとうございました。
普段は、塾なしで公立トップ校を目指す
中2と小6のお勉強メインでブログを書いています。
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